THE WORLD
悟りを得て完成された人物が、恍惚の表情を浮かべて生命のダンスを踊っています。輪は赤いリボンを無限大マークの形で上下が結ばれています。「運命の輪」では勉強中だった四隅の四元素の生物は、ここでは悟りを得て喜びの表情を浮かべています。
正位置「幸福感、成長、最高の幸運度」
正位置で出た場合は、月桂樹の輪が示す世界のように完成された状況を示します。あらゆることの成功と完成を意味します。人が求めているままの結果をもたらし、大きな満足を感じさせるものになります。心から納得できる結果が訪れます。
逆位置「中途半端、マンネリ感、物足りない」
逆位置で出た場合は、今まで進めてきたものが中途半端な状態で落ち着いてしまう状況を表しています。月桂樹の輪が示す世界のように完成された状況を示します。完成するには何かが足りない。未完成の状態を示します。極端に悪い状況ではありませんが、気力が出ずに惰性で取り組み、何事も中途半端な結果になってしまいます。納得しにくい状況が続きます。
絵の解説
天空を舞う紫の羽衣をまとった半裸の女性が中央に描かれ、その周辺を取り囲むように月桂樹で作られた楕円形の輪が描かれています。
月桂樹の輪の上下の結び目には、赤い布が無限を意味する∞の形になっています。 切れ目の無い月桂樹の輪は完全性を表し、完成した完全な世界であることを意味しています。
また、四隅には、運命の輪 と同様、四大元素を司る天使の動物が描かれています。即ち、左上には風を司る天使が、 左下には土を司る牡牛が、右上には水を司る鷲が、右下には火を司る獅子が、人物を見守るかのように描かれています。
運命の輪で勉強を重ねていたこれらの四大元素を司る天使の動物が成長し、完全な世界を見守っているのでしょう。
このカードは、完成した完全な世界を意味しますが、それと同時に『旅』も意味します。 即ち、完成した後は、また最初、すなわち 愚者 に戻り、再出発を計るのです。 『世界』は、終わりであると同時に始まりでもあるという、無限に続く 輪廻転生りんねてんしょう も意味しているのです。