DEATH
白い馬に乗る死神は、ヨハネ黙示録の第四の騎士がモデルです。死が近づいている人たちのまわりを歩んでいます。「死」を強くイメージさせるため、不幸なカードの印象が強いのですが、決してそうではありません。何かの終わりがなければ、何かを始める事もできないのです。
正位置「完全な終わり、別れ、死」
正位置で出た場合は、物事が一度終了し、やり直すことを意味しています。それは、急な中断による終了や大きな力による強制的な終末である可能性もあります。その次の段階が、まだ見えていない状態です。
逆位置「完全な終わり、別れ、死」
逆位置で出た場合は、何かがもう一度始まっていくことを意味します。「転換期」というイメージが強くなります。状況がほぼ180度変化し、まるで生まれ変わった状況が訪れます。このカードは逆位置の方が物事の好転を示すカードとなります。
絵の解説
黒い鎧を着け、白馬にまたがった死神が、人々の魂を刈り取る『死の行軍』の様子が描かれていますが、 手には魂を刈り取る鎌ではなく軍旗が掲げられています。
王冠を着けていた人は死んでいますが、祈りを捧げている司祭や、純粋な子供達は生きています。
しかし成人も司祭もあなたに同居している悪と善です。
無意味なものを捨て去る覚悟、人のために尽くす気持ち、純粋な気持ちを持たなければ甦ることはできません。
遠くの門の奥から太陽が昇っています。
この門は次のステージのスタートラインです。
そこにたどり着くために、あなたは船に乗り、今の場面から立ち去ることが必要です。
しかし船はすぐそこまで来てしまっています。
大切なものだけを手にし、急いで船に乗らなければなりません。
【死神】を乗せた白馬は未来へと進んでいます。
この構図は【聖杯ナイト】にそっくりです。
まるで恋愛の始まりと終わりを象徴しているようです。
始まりが白馬のような純粋な気持ちなら、終わる時もまた純粋な気持ちです。
自分の気持ちがドロドロしている時は純粋になれません。
本当に素直な心に接することができた時、終了することを自然に受け止めることができるのです。